こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は昭和19年(1944年)に発行された大日本10銭硬貨(穴銭やジャワ10銭錫貨)の価値と買取相場について記載していきたいと思います。
昭和19年10銭錫貨の価値と買取相場
画像は昭和19年(1944年)に発行された十銭(穴銭)です。Y#64で重量は2.4g、直径19mm、素材は錫となっており、発行枚数、カタログ価格は下記の通りです。
米国のカタログ価格
発行枚数 | 極美品 | 未使用 |
---|---|---|
450,000,000枚 | 50円 | 125円 |
日本のカタログ価格
発行枚数 | 極美品 | 未使用 |
---|---|---|
450,000,000枚 | 80円 | 100円 |
第二次世界大戦の最中に発行された古銭ですが発行枚数が多く、質も低いため骨董品(アンティークコイン)としての価値は殆どありません。
そのため、実勢価格(実際に市場で取引される価格)はカタログ価格同等レベル、業者による買取価格は未使用以上だとしても数円から数十円程度が相場となっております。

穴なしエラー10銭錫貨の価値
画像は以前発見された穴なしエラーの大日本10銭錫貨です。市場に出回ることは殆ど無く、これまでに2点しか現物を見たことがありません。実勢価格は2万円〜4万円程度となっており、1万円を超える金額での買取も期待できます。

傾打エラー10銭錫貨の価値
画像は傾打エラー10銭錫貨です。通常の10銭硬貨と比べ、表面と裏面の角度が45度ズレています。傾打エラー品についてもこれまでに3点程度しか現物を見たことがなく、希少性は高いです。角度のズレが大きければ大きいほど価値が高く、実勢価格は5,000円〜15,000円程度、業者による買取価格は2,000円〜9,000円程度が相場です。
ジャワ10銭錫貨の価値と買取相場
皇紀2603年(昭和18年)と皇紀2604年(昭和19年)に軍用貨幣として発行されたジャワ10銭錫貨です。この古銭は第二次世界大戦中、ジャワ島など日本軍政下東インドにて流通させるため、大阪造幣局にて製造されました。
Y#66で直径約23mmで重量は3.5gとなっており、発行枚数、カタログ価格は下記の通りとなっております。
米国のカタログ価格
古銭詳細 | 発行枚数 | 極美品 | 未使用 |
---|---|---|---|
昭和18年(皇紀2603年) | 69,490,000枚 | 35,000円 | 45,000円 |
昭和19年(皇紀2604年) | 110,510,000枚 | 30,000円 | 45,000円 |
発行枚数は多いのですが現存数が少ないため、先ほどの昭和19年穴銭に比べると価値が高く、業者の買取価格は取引価格の6割〜8割程度となることが一般的です。
業者所在 | 古銭詳細 | 取引価格 |
---|---|---|
神奈川県 | 昭和19年 極美品 | 28,000円 |
静岡県 | 昭和19年 極美品 | 24,000円 |
米国 | 昭和19年 NGC MS63(未使用) | 約58,000円 |
東京都 | 昭和18年 準未使用 | 38,000円 |
大阪府 | 昭和18年 準未使用 | 35,000円 |
昭和19年の大日本10銭硬貨まとめ
いかがだったでしょうか?昭和19年に発行された穴の空いた10銭錫貨は通常、価値が低くなっていますが、「穴ナシ」や「穴ずれ」「傾打」などのエラーになると価値が上がり高価買取が期待できます。
また、例外の例外のような古銭ですがジャワ10銭錫貨には「銀」でできた試鋳貨(見本貨幣)が存在します(古銭を取り扱っている専門家でも知らない方が多いです)。
この試鋳貨は価値が非常に高く状態が良ければ1枚100万円からの金額で取引されております(現存数は世界全体でも5枚以下と言われており、買取価格は状態によりますが50万円〜100万円程度が期待できます)。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。