こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は丸銀打(カウンターマーク)のある明治3年の1円銀貨の価値と相場について記載して行きたいと思います。丸銀打のある1円銀貨は丸銀打の無い銀貨に比べると価値が高く市場では高額で取引されています。なお、一般的な明治の1円銀貨につきましては「明治の1円(一圓)銀貨の価値と相場」で記載を行なっております。

明治3年丸銀打1円銀貨の価値

明治3年1円銀貨

明治3年に発行された丸銀打1円銀貨です。Y#28.1、重量26.95g、直径38.5mm、銀品位0.900、明治の旧1円銀貨に丸銀のカウンターマークを打ったデザインとなっており、コレクターの間でも人気が高いです。

丸銀打ち

丸銀打ちとは

丸銀とは1円銀貨の左側または右側の刻印のことです。明治30年(1897年)の貨幣法施行による金兌換再開のため、日本国内では円銀の使用が不可能となりました。しかし、すでに朝鮮・香港・台湾などに多くの円銀が流通していた為、貿易の混乱を避けるために円銀の回収ができず、政府は30年銘より前の円銀に銀塊であることを表す「丸銀」と呼ばれる刻印を押し、通常通貨との区別をつけようと試みました。実際に実施してみると市場で大きな混乱が発生し、翌年には丸銀打は取りやめとなりました。

カタログ価格と実勢価格

カタログ価格は米国と日本のカタログによって価値が異なり下記のようになっております(日本のカタログでは左打ちと右打ちで価値が異なりますが米国のカタログでは価値は同一とされています)。

カタログ種類 並品 美品 極上品
米国カタログ 4.5万円 7.75万円 9.5万円
日本カタログ(左打) 5万円 10万円 12万円
日本カタログ(右打) 6万円 11万円 13万円

参考記事古銭の状態(プルーフ・完全未使用・未使用・準未使用・極美品・美品・並品など)については「古銭のグレード」の記事を参考にしてください。すべての状態について画像を掲載しながら詳しく解説しています。
2018年現在の国内実勢価格(実際に市場で取引される値段)は鑑定書付の極美品で4〜6万円程度となっており10年前の相場に比べると2/3〜1/2程度の価格まで下落しています。

海外ではNGCによる鑑定品(AU55 準未使用)が2011年に約12.5万円で取引されたことがありますが7年以上前の取引価格なので現在はもう少し安価での取引となる可能性が高いです。今回の記事が古銭の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。