こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は安政6年から明治元年にかけて鋳造された安政一分銀の価値と買取価格について記載して行きたいと思います。

安政一分銀(新一分銀)は通常、価値が低いものが殆どですが、珍しい書体の物やエラー銭が発見されており価値が高くなっております。

安政一分銀の詳細

安政一分銀

画像の安政一分銀は安政6年から明治元年(1859年〜1868年)にかけて鋳造されました。鋳造枚数は11,398,600枚、品位は銀873/その他127で量目は8.63gとなっております。

他の一分銀とは「裏面の’是’字の八画および九画が交差しない」「側面の仕上げがヤスリ目となっているものが多い」「周囲の逆桜の位置」などから見分けることができます。

種類 極美品 美品 並品
普通品 0.75万円 0.55万円 0.33万円
中柱座 8万円 6万円 4.5万円
入分 5万円 4万円 2.8万円
玉一 10万円 8万円 5.5万円

(*逆打や定落エラーは少ないですが以前、定落が市場にて7.6万円で取引されました。2020年の最新のカタログ価格に修正済みです。)

極美品 美品 並品
38USD(約0.38万円) 28USD(約0.28万円) 24USD(約0.24万円)
玉一

玉一とは

玉一とは画像のように表面の「一分銀」の”一”の右側が玉のようになっているものです。玉一以外に玉座(座の字に玉が付いている)というものも存在し、こちらも価値が高いです。

 

入分とは

入分とは

入分とは表面の一分銀の分の字の上部が「入」という字に似ていることから名付けられました。普通品に比べると価値は遥かに高いです。

 

中柱座

中柱座とは

中柱座とは座字の第七画が中ほどまで伸びているものです。こちらも珍しい書体のため価値は高く、逆桜の位置などに関係なく高価買取が期待できます。

普通品の逆桜の位置と分類

逆桜

一分銀の普通品は逆桜の位置によって分類することができます。上記画像の赤丸は逆桜となっており、分類学上表面のCの位置に逆桜があります。

一分銀

逆桜の位置はアルファベットで分類されZ(z)は逆桜が無いことを意味しています。安政一分銀では「一分銀」と書かれた表面に逆桜の無いZタイプは普通品だとしても価値が高くなっており高価買取が期待できます。

安政一分銀の買取相場

私が調べた安政一分銀(新一分銀)の実勢価格(業者が販売し市場で取引された値段)や買取相場は下記のようになっております(2016年から2019年にかけての実勢価格です)。

古銭詳細 実勢価格 買取相場
普通品 極美品 0.4万円 〜0.2万円
Ad 中柱座 準未使用 5.6万円 〜4.4万円
Ae 玉一 極美品 5.1万円 〜4万円
Ze 普通品 極美品 4.6万円 〜3.6万円
Af 入分 玉座 極美品 4.1万円 〜3.2万円

基本的に表面に逆桜があるものは価値の低い普通品と考えて問題ありません(表面に逆桜があっても書体が珍しい中柱座、玉一などでは価値が高いです)。また、下記のようなエラー銭についても価値は高く高価買取が期待できます。

定落エラー銭

定落エラー銭

画像は安政一分の定落エラー銭です。定落エラーは安政一朱銀などでも発見されております。価値は高く2018年に実勢価格7.6万円で取引されました。そのため、保管状態、売却時期が良ければ5万円を超える高価買取も期待できます。

安政一分銀まとめ

いかがだったでしょうか?買取価格が高い「Zタイプ(表面に逆桜が無い)」や「書体が珍しい玉一・中柱座」などについては現存数が少ないのですが、相続などで大量の一分銀が見つかった場合は見つかることもあります。

ただ、通常のリサイクル店などだと価値の高い古銭の鑑定はできませんので、可能な限り下記のような専門店へ相談されることをお勧めします。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。