こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は安政6年5月25日に鋳造が始まり同年6月1日より通用が開始された安政小判金(正字小判)の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。

この小判は江戸期の後半に鋳造されており、旧来に比べると製作技術も発展してきた事から美しい仕上がりとなっています。

また、この時代の古金は金銀の交換比率が外国と異なっていた事により海外へ持ち出され地金に戻されたため、現存数が少なく価値が高くなっています。

安政小判金(正字小判)の詳細

安政小判金(正字小判)

画像の安政小判金(正字小判)では表面に鏨による茣蓙目が刻まれ、上下に桐紋を囲む扇枠、中央上部に「壹两」下部に「光次(花押)」の極印がデザインされています。

裏面は中央に花押、下部の左端に小判師・吹所の座人印さらに右上に「正」字が打印されております。鋳造数351,000両、品位は金570/銀430、量目8.97g、カタログ価格は下記の通りです。

種類 極美品 美品 並品
普通品 150万円 100万円 70万円
献上判 500万円 300万円 200万円

(*偶然大吉も存在します。2020年の最新のカタログ価格に修正済みです。)

極美品 美品 並品
7800USD(約78万円) 5400USD(約54万円) 4550USD(約45万円)

安政小判金(正字小判)の買取相場

私が調べた安政小判金(正字小判)の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場は下記のようになっています。

下記表の( )の中は背面座人印(こちらを参照)を表しており、献上小判では座人印は大吉となっています。

古銭詳細 実勢価格 買取相場
普通品 極美品 鑑定書付(並当) 80.2万円 〜72万円
普通品 極美品 鑑定書付(谷東) 70万円 〜63万円
普通品 極美品 鑑定書付(大五) 60万円 〜54万円
普通品 美品 鑑定書付(九五) 38万円 〜32万円

献上判の実勢価格は見つかりませんでしたが以前、某古銭ショップで480万円ほどで極美品が売りに出されているのを確認したことがあります(この価格帯は売出価格で売買が成立することは少ないので実際に取引される価格は400〜450万円前後の可能性も高いです)。

普通品は極美品で実勢価格50万円〜80万円程度が相場となっており、保管状態や売却時期が良ければ50万円を超えるような高価買取も期待できます。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。