こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は文政7年から天保3年にかけて鋳造された文政一朱金の価値と買取相場について書いて行きたいと思います。
文政一朱金は大変小さな古銭ですが希少性が高く、市場価格(実勢価格)や買い取り価格も高額です。
文政一朱金と相場や価値
画像は1824年から1832年(文政7年から天保3年)にかけて鋳造された文政一朱金(一朱判金、角一朱金)です。米国のカタログではC#17で量目(重量)1.39g、金と銀の比率は12.3%:87.7%(金123/銀877)となっており、金の比率は低く実際は金貨というよりも銀貨に近いです。
表面には、五三の桐紋と下部に「一朱」の文字が刻印、 裏面には「光次」の署名が刻印されています。
他の一朱銀や二朱銀、一分銀、一分金、二分金などが長方形の形状をしているのに対し、一朱金は正方形の珍しい形状をしており、角一朱金とも呼ばれます。小さな古銭ですが希少性が高くカタログ価格は下記のように高額です。
日本のカタログ価格
種類 | 極美品 | 美品 | 並品 |
---|---|---|---|
通常 | 12万円 | 9万円 | 6万円 |
逆打 | 35万円 | 25万円 | 15万円 |
米国のカタログ価格
極美品 | 美品 | 並品 |
---|---|---|
550USD(約5.5万円) | 450USD(約4.5万円) | 280USD(約2.8万円) |
逆打ちは多くの分金、朱金に見られますが、逆打に関する資料は残されておりません。エラー銭の可能性もありますが、何千枚かに1枚を逆に製造して、発行枚数の管理などに使われていた可能性が高いとされています。
文政一朱判金の鋳造量は2,920,192両(米国カタログだと46,723,072枚)とされています。古く珍しい古銭なので価値は高く逆打ちは高額で取引されています。
文政一朱金についても他の古銭同様に贋作(偽物)やレプリが多数出回っています。見てすぐ偽物と分かるものも多いですが判別がつきにくいものもあります。
贋作の特徴として1.2g程度と量目が軽いことが多く、本物の量目(1.39g)から0.2g異なるような品は贋作の可能性が高いです。
文政一朱判金の買取相場
下記は私が調べた最近3年程度の文政一朱判金(角一朱)の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)や買取相場です。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
---|---|---|
準未使用(逆打 鑑定書付) | 15.2万円 | 〜13万円 |
極美品(逆打 鑑定書付) | 11.6万円 | 〜9.5万円 |
未使用−(通常) | 10.9万円 | 〜8.8万円 |
準未使用(通常 PCGS AU55) | 7.1万円 | 〜5.6万円 |
極美品+(通常 鑑定書付) | 5.2万円 | 〜4.1万円 |
美品(通常) | 3.5万円 | 〜2.7万円 |
実勢価格は日本のカタログ価格に比べると低く、米国のカタログ価格程度となっております。逆打ちは価値が高く、準未使用以上の状態ならば10万円越えの買取も期待できます。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。