こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は久保田藩(秋田藩)領内で鋳造された幕末期の地方貨幣である、當五十(久二五十)・當百(久二當百)の価値について記載していきたいと思います。
どちらも1862年(文久2年)に鋳造され1862年を示す「久二」と額面である「五十」「當百」が書かれています。ただ、他の地方貨幣と共に幕府許可を取り付けていない密鋳のもので、史料はあまり残されておらず、鋳銭目的、鋳造高など詳細は不明となっております。
銅山至宝 久二五十(50文)の価値
1862年(文久2年)に発行された秋田藩 銅山至宝 久二五十(50文、当五十)古銭です。KM#2で重量、発行枚数などの詳細は不明(文献では量目5匁・縦1尺4寸前後、実測で重量30.5g〜30.9g程度のケースが殆ど)、素材は鉛分を20%以上含む脆い銅銭となっております。
カタログ価格は下記のようになっており、脆い古銭のため極美品や準未使用、未使用品などは市場に出てくることはほぼ皆無です。
劣品 | 並品 | 美品 |
12500円 | 20000円 | 30000円 |
市場での取引価格としてはカタログ価格よりも若干安く下記のような金額で取引されています。そのため、買取価格は少なくとも1枚数千円程度にはなると考えられます。
業者所在 | 古銭詳細 | 取引価格 |
東京都 | 劣品〜並品 | 16000円 |
宮城県 | 並品 | 14500円 |
石川県 | 劣品〜並品 | 12000円 |
銅山至寶 久二當百(100文)の価値
1862年(文久2年)に発行された秋田藩 銅山至寶 久二當百(100文、当百)古銭です。KM#8で50文同様に詳細は不明(文献では量目10匁・縦1尺7寸前後、実測で重量61.2g〜61.5程度のケースが殆ど)となっております。
カタログ価格は下記のようになっており、50文に比べ若干価値が高いようですが状態が良いものは少なく極美品以上が市場に出回ることは皆無と言えます。
劣品 | 並品 | 美品 |
20000円 | 35000円 | 40000円 |
また、市場での取引価格は下記のようになっており、50文同様に状態が悪かったとしても数千円以上での買取は期待できるでしょう!
業者所在 | 古銭詳細 | 取引価格 |
米国 | 極美品 | 約45000円 |
新潟県 | 並品 | 18000円 |
神奈川県 | 劣品 | 11000円 |
青森県 | 劣品 | 9400円 |
まとめ
いかがだったでしょうか?幕末期の地方貨幣は発行枚数が少なく市場に出回ることは稀ですが今回取り上げた久保田藩(秋田藩)の古銭は比較的よく見られる貨幣となっております。今回の記事が古銭の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。