こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は古南鐐二朱銀と新南鐐二朱銀の価値と買取価格について記載していきたいと思います。

どちらも逆打(表面と裏面の刻印が普通品の逆に打たれている古銭)が存在し、価値が非常に高くなっております。

古南鐐二朱銀の詳細

古南鐐二朱銀

古南鐐二朱銀(こなんりょうにしゅぎん)は明和9年(1772年)から文政7年(1824年)にかけて鋳造されましたが、天明8年(1788年)には銀価格の高騰などにより一時的に製造が中止されるなど全ての期間で製造されたわけではありません。

量目は約10.19gで品位は銀978(鋳造枚数は47,464,336枚)、一分銀や二朱銀と同様に様々な分類方法が存在し、大きく大別すると製造時期により明和型、中間型、寛政型に分類する事ができます。

種類 極美品 美品 並品
明和大型 35万円 20万円 10万円
明和型(普通品) 6万円 4万円 3万円
中間大型 25万円 17万円 8万円
中間型(普通品) 6万円 4万円 3万円
寛政大型 28万円 18万円 10万円
寛政型(普通品) 5万円 3.5万円 2.5万円

(*2020年の最新のカタログ価格に修正済み)

極美品 美品 並品
325USD(約3.3万円) 275USD(約2.8万円) 225USD(約2.3万円)
明和大型

大型とは?

画像は明和大型の古南鐐二朱銀です。大型とは普通品に比べると大型で縁の丸星が両面とも全部見えるものです。価値が高く画像の品は2011年に実勢価格(業者が販売し市場で取引された値段)15万円ほどで取引されました。

明和型と寛政型とは?

明和型とは明和9年9月(1772年)から天明8年4月(1788年)にかけて鋳造されたものを指す事が一般的です。寛政型とは鋳造が再開された寛政12年(1800年)から文政7年(1824年)にかけて鋳造されたものを指します。

明和型は一般的に側面が滑らかなのに対して寛政型はヤスリの跡が見られるなどの特徴がありますが、中間的な物(中間型)も多数存在します。そのため、海外のカタログ(米国など)では分類されていない事が一般的です。

古南鐐二朱銀の買取相場

私が調べた古南鐐二朱銀の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場は下記のようになっています。

古銭詳細 実勢価格 買取相場
寛政型 逆打 極美品 49.5万円 〜42万円
明和大型 美品 15.2万円 〜12万円
明和型 極美品 3.5万円 〜2.6万円
寛政型 極美品 3.2万円 〜2.4万円

日本のカタログ価格に比べると通常、安価で取引されており、普通品(明和型・寛政型・中間型)の買取価格は高くても2.5万円程度が相場となっています。

一方、大型になると実勢価格が15万円程度になる事があり、10万円越えの買取も期待できます。さらに価値が高いのが逆打ちで一分判金二分判金などと同様に高額で取引されております。

新南鐐二朱銀の詳細

新南鐐二朱銀

新南鐐二朱銀(文政南鐐二朱銀)は古南鐐二朱銀に比べ、量目を減少させて鋳造されました。鋳造期間は文政7年(1824年)から天保元年(1830年)、量目は7.53g(鋳造枚数は60,624,280枚)、カタログ価格は下記のようになっております。

極美品 美品 並品
2.5万円 1.8万円 1.2万円
極美品 美品 並品
175USD(約1.8万円) 125USD(約1.3万円) 100USD(約1万円)

新南鐐二朱銀の買取相場

私が調べた新南鐐二朱銀の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場は下記のようになっております(2014年〜2019年の取引価格を調査)。

古銭詳細 実勢価格 買取相場
逆打 未使用(鑑定書付) 51.6万円 〜44万円
普通品 準未使用+ 2.6万円 〜2万円
普通品 極美品 1.6万円 〜1.1万円

古南鐐二朱銀に比べると価値は低く、普通品の買取価格は状態の良い物でも2万円程度が相場の上限です。

一方、新南鐐二朱銀でも古南鐐二朱銀と同様に稀少な逆打ちが存在しており、逆打ちは状態が良ければ40万円を超えるような買取になる可能性もあります。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。