こんにちは古銭の買取売却査定ナビです。今回は江戸期に但馬国(たじまのくに)で発行された但馬南鐐銀の価値や相場について記載していきたいと思います。但馬国は現在の兵庫県北部にあった令制国の事です。
但馬南鐐銀の価値
但馬南鐐銀です。1700年代(江戸時代初期)に主に発行された古銭でKM#65、素材は銀(品位は995/1000)、重量2.2〜2.3g、発行枚数不明、カタログ価格は下記のようになっております。
並品 | 美品 | 極美品 |
12万円 | 15万円 | 18万円 |
この貨幣は幕府直轄地の但馬生野銀山の山内(さんない)通用として鋳造、発行されました。銀品位は995/1000という高品位のほぼ純銀であり高品位の銀と言う意味の南鐐(なんりょう)に相応しいものです。
幕府直轄地の山内通用とは言え、正規の貨幣以外が用いられた理由は明確ではありませんが、鋳造開始が徳川時代の初期の為、幕府の貨幣統制が完成されていなかったことと、山内の特殊事情があった為と推測されています。
発行枚数、現存数が少ないので定かなことは不明ですが「小字」「中字」「大字」が存在し、中字がもっとも一般的でとなっております(小字、中字などの分類は上記のように日本貨幣商協同組合鑑定書でよく用意られますが海外では分類されずに取引される事が多いです)。
但馬南鐐銀の実勢価格
但馬南鐐銀の市場で実際に取引される実勢価格は下記の通りです。なお、上記画像は米国で取引された但馬南鐐銀の画像で極美品程度の非常に状態の良い逸品となっております。
業者所在 | 古銭状態 | 取引価格 |
米国 | 極美品 | 約28万円 |
千葉県 | 極美品− (小字) | 18.1万円 |
大阪府 | 極美品+(中字) | 35.8万円 |
神奈川県 | 美品+(中字) | 15.9万円 |
まとめ
市場では贋作が数多く出回っておりコレクターが保有する1/4程度は贋作(偽物)の可能性があります。また、昔に比べると市場で取引される値段が下がっており、今後も値下がり傾向が続く可能性が高いです。
ただ、現在でも状態の良いものは15万円以上での買取も期待できますので価値が気になる品がありましたら査定してもらうと良いでしょう!今回の記事が古銭の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。