1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨の価値

こんにちは古銭の森です。今回はドイツ領ニューギニアの1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨について書いて行きたいと思います。

ドイツ領ニューギニアの極楽鳥ペニヒ(PFENNIG)銅貨は3種類が発行されています。その中で10ペニヒのみに極楽鳥が描かれ、1ペニヒ2ペニヒ銅貨には極楽鳥が描かれておりません。

1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨

1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨

画像は1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨です。KM#3で直径29.5mm、貨幣の素材は銅となっています。ミントマークは他の極楽鳥コイン同様にAのベルリンのみでドイツ本国で製造されました。
カタログ
カタログ価格はXF(極美品)で150USD、UNC(未使用)で325USD、BU(完全未使用)で450USDとなっています。プルーフも発行されておりカタログ価格は1350USDと高額です。

1/2マルク銀貨に比べるとミントステイトのカタログ価格は安いですがプルーフのカタログ価格は1.5倍程度になっており、プルーフの希少性が伺えます。

ミントマークとは

ミントマーク (mint mark) とは、コインを鋳造した場所を特定するために、コインの図案や、銘字とは直接関係のない、アルファベットや図案をコイン上の特定の位置に付加したものです。

原則として、小さく邪魔にならない位置に配置されます。ミントマークのことを日本語では“鋳造刻印”というが、この言葉は最近ではあまり使われなくなり、ミントマークで通じるようになりました。

1894年極楽鳥10ペニヒ銅貨の価値

ドイツ領ニューギニアの10ペニヒ銅貨は発行枚数24000枚となっており、現存数も少ないですが国内で数多くの売買実績があります。

MS(未使用)グレードの品としては2016年6月にNGC鑑定済みMS62が6.8万円で取引されています。また、2014年9月にNGC鑑定済みMS63が6.8万円で取引されています。

海外市場としてはプルーフの取引が何件か確認でき、2015年にPF65が2800USD(約32万円)で取引されています。またミントステイトのハイグレードとしてはMS65(完全未使用)が2011年に800USD(約10万円)で取引されています。

10ペニヒ(pfennig)貨の特徴としては銅貨と言う事もあり、トーンによって同一グレード(MS62とMS62、PR62とPR62など)でも市場価格が2倍以上開く事があります。

特に美しいブルートーンやレインボートーンが入ったものと黒く濁ったトーンが入ったものでは同一グレードだとしても値段が数倍異なる事もあります。今回の記事が極楽鳥アンティークコイン コレクションの参考になりましたら幸いです。