こんにちは古銭の森です。今回は大変希少な100日天下のナポレオン20フラン金貨について国内価格や国際価格、デザイン発行枚数などを中心に見ていきたいと思います。
ナポレオン1世の百日天下
百日天下は、ひとたびヨーロッパ諸国との戦争に敗れてフランス皇帝から退位したナポレオン1世が、1815年3月1日に帰国して帝位を取り戻し、ワーテルロー会戦に敗れて再びその地位を追われるまでの、およそ100日間の一時的支配の事を指します。
この間に発行された金貨は大変希少で人気が高いです。20フラン金貨はミントマークA、L、Wが発行され最も発行枚数の多いAで発行枚数436000枚となっています。
最も発行間位数の多いAではプルーフ金貨も発行されていますが一度も見たことはなく、市場に出てきたことは無いと思います。
100日天下ナポレオン20フラン金貨
百日天下のナポレオン20フラン金貨です。2フラン銀貨や5フラン金貨が右向きの肖像なのに対し、20フラン金貨は左向き肖像となっています。
100日天下期に発行された最高額面の金貨でKM #705、重量6.45g、発行枚数は9369枚(ミントマークW)〜436000枚(ミントマークA)となっております。
カタログ価格はミントマークAがUNC(未使用)=1150USD、ミントマークLがUNC=1250USD、ミントマークWがUNC=2250USDとなっており、唯一発行されたプルーフ(ミントマークA)は25000USDと高額です。
実勢価格
実勢価格として、国内では2016年にミントマークAの百日天下20フラン金貨(PCGS鑑定済みAU58が)50万円で取引されています。また、同じく2016年にミントマークA(PCGS鑑定済みAU50)が約20万円で取引されています。
国際相場としてはミントマークW(NGC鑑定済みAU58)が2600USD(約30万円)程で取引されている事を考えるとミントマークAの50万円の国内取引は若干割高だった可能性はあります。
100日天下20フラン金貨まとめ
ナポレオンの100日天下シリーズのコインは世界的にも人気がある反面、未鑑定貨で年号銘を改ざんする贋作があるので注意が必要です。
全般的に価格が上がっている金貨ですし、現在の相場もそこまで高騰しているわけではないので投資用としてもオススメできます。今回の記事がナポレオン金貨コレクションの参考になりましたら幸いです。