こんにちは古銭の森です。今回は英領ジャージーのビクトリアシリング青銅貨の価値について書いて行きたいと思います。
英領ジャージーのコイン発行について
ジャージー島はフランス沿岸にある英領の島で、1813年からポンドスターリング制で独自のコインを発行していました。
ジャージーの貨幣制度の特徴としては、シリングが貨幣単位であり、当初は1ペニーは1/13シリングと表示されました。コインのデザインとしては表面にビクトリア女王の肖像、裏面に3頭のラインを描いた盾というのが殆どのコインに採用されシンプルですが非常に美しいデザインのコインとなっています。
英領ジャージーのビクトリア シリング青銅貨
ジャージーのビクトリアコインは銅貨と青銅貨に大きく分ける事が出来ます。プルーフ貨も加味しますと1865年までは基本的には銅貨、1866年移行は青銅貨で発行されており、本国(英国)と同様、時代が経つにつれて青銅貨へ置き換わって行く姿が見て取れます。
ビクトリア 1/48 シリング青銅貨
ビクトリア(ヴィクトリア)1/48シリング青銅貨です。1877年のみ発行があります。KM#6でカタログ価格はUNCで175USDとなっております。
実勢価格はカタログ価格との差異は小さく2014年にMS64のコインが手数料込みで225USDほどで売買がされました。
ビクトリア 1/26 シリング青銅貨
ビクトリア(ヴィクトリア)1/26シリング青銅貨です。KM#4で1866 1870 1871年に発行があります。
カタログ価格は120USD〜125USDとあまり高額なアンティークコインではありません。
しかし、実勢価格は2008年の実績で手数料込み440USD(グレードMS65のコイン)となっており、カタログ価格に比べると高額で売買されてる事もあります。
ビクトリア 1/24 シリング青銅貨
ビクトリア(ヴィクトリア)1/24 シリング青銅貨です。KM#7で1877 1888 1894年に発行されました。
1/26シリングに取って代わる形で普及したコインです。カタログ価格はUNCで32〜55USDと安価となっています。
海外でもカタログ価格とあまり変わらない水準で取引がされており、国内でも見かける事があります。
ビクトリア 1/13シリング 1/12シリング 青銅貨
画像は1/13シリング貨です。1/13シリングはKM#5、1866年〜1871年の1/26シリングに対応する形で発行がされました。
プルーフを除くと他のシリング貨と同様、高額なコインは見当たらずMSグレードのコインでも、実勢価格はカタログ価格の2倍(約250USD)前後となっています。
ビクトリア1/12シリング貨です。KM#8で1/24シリングに対応する形で発行が行われています。
こちらもカタログ価格は最も高い1881年で85USD程度と安価です。実勢価格もMSグレードで200USDですのでカタログ価格の2倍程度が上限だと思います。
ジャージー ビクトリアシリング青銅貨まとめ
今回は英領ジャージーのビクトリアシリング青銅貨について見てきました!ヤングヘッドの肖像は美しく、国内海外共に人気が高いです。
英国領ジャージーのコインは国内ではあまり良いものが出回りません。今後価格の伸びとしてはプルーフが中心になると思います。
ジャージーのシリング貨でブルートーンの入ったプルーフ貨は非常に希少性が高いので投資用としてもお勧めできます。
今回の記事がビクトリアのコインコレクションの参考になりましたら幸いです。