ニュルンベルクのヨーゼフ2世 都市景観ターレル銀貨の価値

こんにちは古銭の森です。今回は神聖ローマ皇帝ヒョーゼフ2世の治世下において1765年、1768年、1779年と3年に渡り発行が行われた都市景観ターレル(ターラー)銀貨について見て行きたいと思います。

ヨーゼフ2世とは

ヨーゼフ2世は神聖ローマ皇帝フランツ1世とマリアテレジアの長子です。ヨーゼフの治世下では1765年から80年まで造幣所の2/3が彼のコインを製造したとされています。

1780年には更なる貨幣の画一化を進めさせ、表面には皇帝の右肖像、裏面には双頭の鷲というスタイルへの統一を図りました。

ヨーゼフ2世の都市景観ターレル銀貨

ヨーゼフ2世銀貨

ニュルンベルクで発行されたヨーゼフ2世の都市景観ターレル銀貨です。同様に3年にかけて発行されたKM#350のタイプに比べると市場に出てくる事が少ないように感じます。

KM#351で発行枚数は不明、カタログ価格はUNCで1765年が750USD、1768年が750USD、1779年が800USDとなっております。国内での売買は少ないですが海外では何度か取引がされており、NGCやPCGSによる鑑定品の取引もあります。

最近の取引実績ですと2014年に米国のオークションでNGC MS63のコインが手数料込み34万円程で取引がされています。

UNCのカタログ価格が800USD(9.6万円)なのを考えると高額のように感じますが、MSグレードという希少性と市場への出現頻度という点を加味しますとある程度妥当性のある価格だと思います。

なお、同じくニュルンベルクで発行されたKM#349とKM#350に比べるとカタログ価格は低いですが実勢価格は高額です。

こちらのコインについてはまた、別の機会に書いてみたいと思います。今回の記事が都市景観コインコレクションの参考になりましたら幸いです。