こんにちは古銭の森です。今回は英国領セイロンのビクトリア セント銀貨の価値について書いて行きたいと思います。
英国領セイロンとは
セイロン(Dominion of Ceylon)は、現在のスリランカに存在した立憲君主制国家(英連邦王国)。
ドミニオンと呼ばれるイギリス連邦の自治国(自治と訳されるが、実質的な独立国)であり、1972年の共和制移行によって消滅しました。
1870年頃からのヴィクトリアの時代のセイロンのコインは5セント以下の額面は銅貨で発行され、10セント以上の額面は銀貨で発行されるのが基本となっております。
その他、プルーフ貨で銀貨、金貨が発行されており、今日では大変希少なコインとなっています。
英国領セイロンのビクトリア セント銀貨
セイロンのビクトリア貨は10セント、25セント、50セントが銀貨として発行されています。
カタログ価格上、プルーフ貨を除けば50セント貨が最も価値が高く、実勢価格としても50セント銀貨が最も高額で取引されております。今回は50セント貨を中心に見て行きたいと思います。
英国領セイロンのビクトリア 50セント銀貨
ビクトリアの50セント銀貨です。KM#96で1892年、1893年、1895年、1899年、1900年に発行があります。ミントステイトの発行枚数は10万枚〜75万枚と多くなっており、発行枚数の最も少ない1899年のコインがカタログ価格上最も高額の120USDとなっています。
実勢価格はカタログ価格に比べると高額の場合が多く、例えば1893年に発行された50セント銀貨はカタログ価格55USDに対して407USDと高額で取引が行われました。
英国領セイロンのビクトリア プルーフ銀貨
セイロンのプルーフ銀貨は1/4セント、1/2セント、1セント、5セント、10セント、25セント、50セントで発行されています。市場にあまりでないコインとなっており、売買件数が少ないため、カタログ価格と実勢価格との乖離が大きいです。
セイロンの銅貨の記事でも触れましたが、例えば上記の5セント銀貨はICGによるPF63のグレードがついたコインですがカタログ価格775USDに対して4000USDと殆どカタログ価格の意味が無い価格で売買が成立しました!!
英領セイロンのビクトリア セント銀貨まとめ
セイロンのビクトリア(ヴィクトリア)貨は国内では殆ど出回る事がありません。プルーフになると更に国内では見る機会が無く、国際的にも希少なコインとなっています。
今回の記事がヴィクトリアのコインコレクションの参考になりましたら幸いです。