ドイツ ニュルンベルクの都市景観コイン史について

こんにちは古銭の森です。今回はドイツ、ニュルンベルク(ニュルンベル)のコイン史についてみて行きたいと思います。

ニュルンベルクはレーゲンスブルク同様、非常に多彩な都市景観コインが発行された事で有名です。

ニュルンベルクのコイン史

ニュルンベルク

ニュルンベルクは12世紀頃から急速に発展し、14世紀中頃に最初のコインを発行しました。始めはペニヒ銀貨の発行が主流でしたが、15世紀になるとグルデン金貨の発行も行うようになりました。

ただ、ニュルンベルクの当時のコインはノイシュタットやバイロイトなどの造幣所で製造されニュルンベルク自体では造られなかったとされています。

ニュルンベルクの都市景観コインは17世紀(1600年代)中旬頃から造られるようになり18世紀のものと都市景観図が大きく異なります。また、年号はクロノグラムまたはローマ数字を様いる事が多く、都市景観図の下部に描かれる事が一般的でした。

クロノグラムとはアルファベットを数字として用いた年代表示の方法。普通は文または句中に大文字を用いて年代を示す。

18世紀にはいるといよいよ都市景観コインの全盛期となります。ニュルンベルクでは4ペニヒ貨(クロイツァー貨)から都市景観が描かれています。ターラー(ターレル)銀貨にはもちろん描かれ様々な角度からの都市景観が描写されました。

金貨では1/2ダカット金貨から都市景観が描かれています。最大額面の10ダカット金貨にも都市景観が描かれたものが存在しますが、レーゲンスブルクの高額額面金貨同様、市場で取引される事は皆無に近いコインとなっており、一生のうちに実物を見る機会があるかどうかというレベルです。

今後、珍しい、都市景観コインが市場に出回りましたらピックアップして行きたいと思います。今回の記事が都市景観コインコレクションの参考になりましたら幸いです。