「大正7年と書かれた10銭硬貨があるんだけど価値はどれくらいかなぁ?」と言った疑問にお答えするため今回は八咫烏(ヤタガラス)10銭銀貨の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
この硬貨は八咫烏50銭銀貨などと同様に日銀へ引き渡されましたが、銀価格高騰のため回収され、流通しませんでした。数年から10年に1度程度の頻度で市場に出回る事があり、状態の良いものは100万円を超える高値で取引されています。
八咫烏10銭銀貨の詳細
画像は大正7年5月1日法律第42号の改正に基づき発行された八咫烏10銭銀貨です。八咫烏50銭銀貨と同様に日本銀行に交付され、小額政府紙幣の引換準備として日銀に保管されましたが、銀価格高騰により市中には流通しませんでした。
八咫烏10銭銀貨はその後、大正12年7月・9月・10月の3回に分けて造幣局に引き揚げられ、10枚を残して鋳潰されたため、現存数は僅かしかありません。また、画像のように異図案の各種試鋳貨(試作貨幣)が存在する事で知られています。
八咫烏10銭硬貨の詳細
項目 | 詳細 |
直径 | 16.06mm |
品位 | 銀720/銅280 |
量目(重さ) | 1.50g |
製造期間 | 大正7年7月〜8年10月 |
発行枚数(大正7年) | 22,000,000枚 |
発行枚数(大正8年) | 40,050,000枚 |
日本のカタログ価格
年号銘 | 未使用 |
大正7年 | 1,400,000円 |
大正8年 | 1,200,000円 |
年号銘 | 極美品 |
大正7年 | 1,100,000円 |
大正8年 | 1,000,000円 |
年号銘 | 美品 |
大正7年 | 900,000円 |
大正8年 | 800,000円 |
八咫烏10銭銀貨の査定価格・買取相場
下記は私が調べた八咫烏10銭銀貨の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場です。
完全未使用の買取相場
準未使用の買取相場
未使用の買取相場
先程の2点の古銭はどちらも大正7年銘(1918年)でしたがこちらは大正8年銘(1919年)の八咫烏10銭銀貨です。
NGC鑑定済みMS63(未使用)の状態となっており、こちらも市場に出回ることは滅多にありません。
2011年に先程のAU58と一緒に売りに出され14,950USD(日本円で約157万円)で取引されました。
そのため、こちらについても100万円を超える買取(査定)は十分期待できそうです。
八咫烏10銭銀貨まとめ
いかがだったでしょうか?八咫烏10銭銀貨は幻の10銭硬貨と言われるだけあって非常に価値が高くなっています。一方、残念ながら贋作(偽物)が多く出回っており真贋が怪しいものも多数あります。
もし本物ならば驚くような価格での買取が期待できますので、売却を検討中でしたら下記のような業者に査定してもらうと良いでしょう。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。