「家に大正七年五厘と描かれた古銭が大量にあるんだけど価値はどれくらいだろう?」と言った疑問にお答えするため、今回は5厘青銅貨の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
この硬貨では大正銘の通常貨以外に明治銘の試鋳貨(見本貨幣)が存在し、価値が非常に高くなっております。
5厘青銅貨幣の詳細
画像は大正5年から大正8年(1916年から1919年)にかけて発行された大日本 五厘青銅貨幣です。表面には「唐草に額面の五厘」、裏面には「桐」が描かれており詳細は下記の通りです。
5厘硬貨の詳細
項目 | 詳細 |
直径 | 18.78mm |
品位 | 銅950/錫40/亜鉛10 |
量目(重量) | 2.10g |
発行枚数(大正5年) | 8,000,000枚 |
発行枚数(大正6年) | 5,287,584枚 |
発行枚数(大正7年) | 11,661,877枚 |
発行枚数(大正8年) | 17,130,539枚 |
製造期間 | 大正5年6月〜大正8年4月 |
供試貨幣 | 2,261枚 |
試験貨幣 | 536枚 |
日本のカタログ価格
年号銘 | 完全未使用 |
大正5年 | 3,000円 |
大正6年 | 3,500円 |
大正7年 | 2,500円 |
大正8年 | 2,000円 |
年号銘 | 未使用 |
大正5年 | 2,000円 |
大正6年 | 2,300円 |
大正7年 | 1,500円 |
大正8年 | 1,500円 |
年号銘 | 極美品 |
大正5年 | 800円 |
大正6年 | 1,000円 |
大正7年 | 700円 |
大正8年 | 700円 |
年号銘 | 美品 |
大正5年 | 400円 |
大正6年 | 700円 |
大正7年 | 300円 |
大正8年 | 300円 |
5厘硬貨の査定相場・買取価格
下記は私が調べた5厘硬貨の実勢価格(業者が販売し中古品市場で実際に取引された値段)と買取相場です。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
明治32年試鋳貨 NGC MS64 | 13,200USD(約150万円) | 〜125万円 |
大正5年 ロール巻 | 25,000円 | 〜17,000円 |
大正6年 PCGS MS66 | 6,800円 | 〜3,500円 |
大正7年 未使用 | 2000円 | 〜600円 |
大正8年 極美品 | 500円 | 〜100円 |
試鋳貨(見本貨幣)は現存数が数枚しかないため価値が非常に高くなっており、もし本物ならば100万円を超える価格での買取が期待できます。
一方、通常の貨幣については大正6年銘のPCGS鑑定済みMS66(完全未使用)でも実勢価格6800円なので買取価格は高くても3500円程度が相場の上限と言えます。
明治32年銘の試鋳貨とは
画像は明治32年銘 パリ大博覧会出品用の5厘硬貨です(上記はサンプル品ではなく本物の見本貨の画像です)。
5厘試鋳貨は明治32年銘と明治42年銘が存在し、明治42年銘はロンドン大英博覧会出品用となっております。
価値は非常に高く以前、NGC MS64(未使用)の品が約150万円で米国にて取引されました。詳細は下記のようになっておりカタログ価格も実勢価格と同様に高額です。
5厘見本青銅貨の詳細
項目 | 詳細 |
直径 | 21.6mm |
品位 | 銅980/錫10/亜鉛10 |
量目(重量) | 3.75g |
カタログ価格(上) | 120万円 |
カタログ価格(下) | 60万円 |
ロール巻きの5厘とは
ロール巻きの5厘青銅貨とは画像のような造幣局印のあるロールに入った古銭です。
1ロール50枚セットとなっており通常、中の古銭の状態は準未使用〜完全未使用となっております。
50枚セットという事もあり1万円を超える査定価格が十分期待できます。
大正の5厘青銅貨幣まとめ
いかがだったでしょうか?5厘青銅貨は明治銘の試鋳貨(見本貨幣)の場合、価値が非常に高くなっております。
エラーコインについては現存するかは不明ですが、影打ちエラーなど人気のエラー銭がもし存在すれば高値での買取が期待できるでしょう!今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。