「竜(龍)が描かれた明治3年の2円金貨があるんだけど価値はどれくらいかなぁ?」と言った疑問にお応えする為、今回は旧2円金貨(竜二圓硬貨)の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
この古銭は初期(明治3年銘)の大型と後期(明治9年銘以降)の小型があり、直径が異なります。また、後期は発行枚数が少ない為、業者による買取価格(査定価格)が非常に高くなっております。
旧2円金貨(竜二圓硬貨)の詳細
画像は明治3年から明治13年(1870年〜1880年)にかけて発行された旧2円金貨(竜二圓硬貨)です。明治4年の新貨条例制定によって発行された貨幣で明治30年3月には貨幣法により額面の2倍(4円)の通用力を有する事となりました。
旧2円金貨(竜二圓硬貨)の詳細
項目 | 詳細 |
直径(明治3年銘) | 17.48mm |
直径(明治9年銘以降) | 16.97mm |
品位 | 金900/銅100 |
量目(重量) | 3.33g |
製造期間(明治3年銘) | 明治4年8月〜6年 |
製造期間(明治9年銘以降) | 明治8年12月〜13年2月 |
廃止 | 昭和63年(1988年)3月31日 |
その他 | シカゴ万国博覧会出品用の明治25年銘有り |
旧2円金貨の発行枚数
年号銘 | 発行枚数 |
明治3年 | 883,293枚 |
明治9年 | 39枚 |
明治10年 | 178枚 |
明治13年 | 87枚 |
明治25年 | 不明 |
日本のカタログ価格
年号銘 | 完全未使用 |
明治3年 | 300,000円 |
明治9年 | 14,500,000円 |
明治10年 | 16,500,000円 |
明治13年 | 16,500,000円 |
年号銘 | 未使用 |
明治3年 | 200,000円 |
明治9年 | 9,900,000円 |
明治10年 | 13,500,000円 |
明治13年 | 13,500,000円 |
年号銘 | 極美品 |
明治3年 | 150,000円 |
明治9年 | 7,000,000円 |
明治10年 | 8,500,000円 |
明治13年 | 8,500,000円 |
年号銘 | 美品 |
明治3年 | 100,000円 |
明治9年 | 6,000,000円 |
明治10年 | 7,000,000円 |
明治13年 | 7,000,000円 |
旧2円金貨の買取相場・査定価格
下記は私が調べた旧2円金貨(竜二圓硬貨)の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場です。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
明治13年 NGC PF66 | 161,000USD(約1770万円) | 〜1600万円 |
明治3年 NGC PF67 | 35,250USD(約390万円) | 〜345万円 |
明治3年 NGC MS66+ | 276,000円 | 〜235,000円 |
明治3年 極美品 | 130,000円 | 〜100,000円 |
明治3年 美品 | 90,000円 | 〜70,000円 |
明治3年 並品+ | 67,000円 | 〜47,000円 |
買取相場の根拠
また、発行枚数の最も多い明治3年銘についてもMS65(完全未使用)以上の状態のものは珍しく、業者による買取価格も高くなっております。
財務省放出品のグレード
画像のような財務省放出金貨では日本貨幣商協同組合のグレード(未使用・極美品・美品など)が付いていますが、グレードはあまり参考にならないことが知られています。
実際、財務省放出金貨で美品のグレードが付けられている物をNGCに鑑定に出したことがありますが、一つはMS64の評価がつき一方はXF40の評価がつきました。
その為、このサイトでは財務省放出金貨に掲載されているグレードではなく専門鑑定機関であるNGCやPCGSによるグレードを基準に買取相場の掲載を行なっています。
旧2円金貨まとめ
いかがだったでしょうか?明治初期に発行された旧2円金貨(竜二圓硬貨)の詳細は上記のようになっております。
状態の良いものや明治9年以降の発行枚数が少ない特年で価値が高くなっており高額査定・高額買取が期待できます。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。