こんにちは古銭の森です。今回は1910年、1912年、1926年、1927年に発行されたヴィットリオ・エマヌエレ3世の麦を刈る女神 100リレ金貨について書いていきたいと思います。
エマヌエレ3世の麦を刈る女神 100リレ金貨
麦を刈る女神100リレ金貨はエマヌエレ3世の大型100リレ金貨シリーズの中で最も人気が高く高額で取引されているコインです。
KM#50で重量は32.258g、品位は0.900(K21.6)となっており、表面にはヴィットリオ・エマヌエレ3世の肖像、裏面には麦を刈る女神が描かれています。
エマヌエレの1903年〜1925年までの100リレ金貨シリーズの趣深い点としては彼の肖像の変化にあります。1903年の肖像は彼の若かりし頃の凛々しい肖像ですが1925年の金貨では年老いた姿に変わっています。
4枚集めるのには500万円以上の金額がかかりますが資産価値もありますし、デザインも美しいので集めて損になるアンティークコインでは無いと思います。
なお、発行年号や発行枚数、カタログ価格は下記のようになっており1912年の品以外は大変希少です(1910年は発行枚数が多いですが溶解され現存数がほぼ無いとされているため非常に希少です)。
年号 | 発行枚数 | XF(極美品) | UNC(未使用) |
---|---|---|---|
1910年 | 2013枚 | 不明 | 不明 |
1912年 | 4946枚 | 9000USD | 15000USD(約172万円) |
1926年 | 40枚 | 22000USD | 42000USD(約483万円) |
1927年 | 30枚 | 28000USD | 48000USD(約552万円) |
麦を刈る女神100リレ金貨の価値と買取相場
麦を刈る女神100リレ金貨は大変希少なアンティークコインですが国内、海外でも数多く取引されています。
取引日 | 取引国 | コイン(古銭)詳細 | 取引価格 |
---|---|---|---|
2014年 | 日本 | 1912年 PCGS MS63(未使用) | 170万円 |
2015年 | 日本 | 1912年 PCGS MS63 | 153万円 |
2016年 | 日本 | 1912年 PCGS MS63 | 142万円 |
2013年 | 米国 | 1912年 NGC MS64 | 13000USD(約150万円) |
取引価格は上記のようになっており、カタログ価格に比べると安価で取引されています。また、国内では2014年から2016年にかけて同一グレードのコインが取引され年々取引値が落ちていることから値下がり傾向にあるようです。
業者による買取価格は市場での取引価格の8割〜9割程度が相場です。以前は100万円を超えるような買取になることもありましたが、近年は100万円以下での買取となる事が一般的です。
なお、近年は海外に比べ国内の方が価格が安くなっている可能性があるのでエマヌエレ3世の100リレ金貨コレクションを集めている方にとってはチャンスかもしれません。
今回の記事がアンティークコイン投資やアンティークコインコレクションの参考になりましたら幸いです。