「鳳凰が描かれている昭和21年銘の50銭硬貨があるんだけど価値はどれくらいかなぁ?」と言った疑問にお答えするため、今回は昭和21年から昭和22年にかけて発行された大型50銭黄銅貨の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
鳳凰大型50銭黄銅貨の詳細
画像は昭和21年8月10日法律第5号の臨時通貨法改正により発行された鳳凰大型50銭黄銅貨です。
昭和21年銘と昭和22年銘が存在しますが、昭和22年銘は一部発行のみで日本銀行に保管されていた貨幣は流通前に殆ど回収されたため現存数が少なく、価値が非常に高くなっております。
大型50銭黄銅貨
項目 | 詳細 |
直径 | 23.5mm |
品位 | 銅600〜700/亜鉛400〜300 |
量目(重さ) | 4.5g |
製造期間 | 昭和21年5月14日 - 昭和22年5月27日 |
発行枚数(合計) | 268,161,000枚 |
日本のカタログ価格
年号銘 | 完全未使用 |
昭和21年 | 500円 |
昭和21年(光線入) | 20,000円 |
昭和22年 | 350,000円 |
年号銘 | 未使用 |
昭和21年 | 400円 |
昭和21年(光線入) | 12,000円 |
昭和22年 | 300,000円 |
年号銘 | 極美品 |
昭和21年 | 250円 |
昭和21年(光線入) | 8,000円 |
昭和22年 | 270,000円 |
年号銘 | 美品 |
昭和21年 | 150円 |
昭和21年(光線入) | 6,000円 |
昭和22年 | 230,000円 |
昭和21年銘の光線入とエラーコインの画像
光線入の50銭硬貨
画像は光線入(左)と普通品(右)です。表面鳳凰頭部と五十銭の間に光線のようなスジが入ったものを光線入と言い、価値が高いです。なお、カタログには掲載されていませんが、昭和22年銘にも光線入の存在が確認されており、22年銘の光線入は価値が非常に高くなっております。
片面打ちエラーコイン
画像は片面打ちのエラー銭です。大型50銭黄銅貨ではこの片面打ちのエラーコインが比較的よく確認されており、1年に1度程度の頻度で市場に出回ることがあります。
裏面が打刻されていないことが多く、年号銘は不明ですが、状態の良いものは20万円を超える価格で取引されます。
傾打エラーコイン
画像は180度の角度ズレのある傾打エラーコインです。同一の年号銘で同一の状態(未使用や極美品など)ならば角度のズレが大きければ大きいほど価値が高く180度のズレがあるものは珍しいです。
市場では2014年に180度のズレがあるものが28,800円で取引されたことがあります。
大型50銭黄銅貨の買取相場・査定価格
下記は私が調べた鳳凰大型50銭黄銅貨の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場です。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
昭和22年 NGC MS63 | 2,530USD(約26.5万円) | 〜238,000円 |
片面打ちエラー PCGS MS64 | 235,000円 | 〜210,000円 |
昭和22年 鑑定書付 準未使用+ | 226,000円 | 〜195,000円 |
昭和22年 鑑定書付 極美品 | 136,000円 | 〜105,000円 |
昭和21年 180度傾打エラー 極美品 | 28,800円 | 〜21,000円 |
昭和21年 光線入 NGC MS66 | 16,000円 | 〜11,500円 |
昭和21年 通常 完全未使用 | 600円 | 〜200円 |
通常見つかる光線の入っていない昭和21年銘の50銭硬貨については価値は低くなっており、完全未使用だとしても買取価格は200円未満が相場となっております。
一方、昭和22年銘については現存数が少ないため、極美品だとしても10万円前後での査定が期待できます。また、エラーコインについても片面打ちなど珍しいものは高額査定が期待できます。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。