「大正13年の5円金貨があるんだけど価値はどれくらいかなぁ?」と言った疑問にお答えするため、今回は明治30年から昭和5年にかけて発行された新5円(五圓)金貨の価値と買取相場について記載していきたいと思います。
この古銭では昭和5年銘の特年を中心に価値が高くなっており、高額査定が期待できます。
新5円(五圓)金貨の詳細
画像は明治30年から昭和5年(1897年〜1930年)にかけて発行された新5円金貨(新五圓硬貨)です。
明治初期から明治後期にかけて発行された旧5円金貨と比べると量目が約半分となっており、骨董(アンティークコイン)としての価値も落ちていますが、昭和5年銘については現存数が非常に少ないため、業者による買取価格は100万円を超えることが一般的です。
新5円(五圓)金貨の詳細
項目 | 詳細 |
直径 | 16.96mm |
品位 | 金900/銅100 |
量目(重さ) | 4.17g |
製造期間 | 明治30年9月〜昭和5年2月 |
製造枚数 | 1,369,246枚 |
廃止 | 昭和63年3月31日 |
地金価値 | 2〜3.5万円 |
年号別の発行枚数
年号銘 | 発行枚数 |
明治30年 | 111,776枚 |
明治31年 | 55,888枚 |
明治36年 | 21,956枚 |
明治44年 | 59,880枚 |
明治45年 | 59,880枚 |
大正2年 | 89,820枚 |
大正13年 | 76,037枚 |
昭和5年 | 852,563枚 |
日本のカタログ価格
年号銘 | 完全未使用 |
明治30年 | 230,000円 |
明治31年 | 250,000円 |
明治36年 | 500,000円 |
明治44年 | 320,000円 |
明治45年 | 230,000円 |
大正2年 | 380,000円 |
大正13年 | 380,000円 |
昭和5年 | 11,000,000円 |
年号銘 | 未使用 |
明治30年 | 160,000円 |
明治31年 | 180,000円 |
明治36年 | 400,000円 |
明治44年 | 250,000円 |
明治45年 | 160,000円 |
大正2年 | 320,000円 |
大正13年 | 320,000円 |
昭和5年 | 9,000,000円 |
年号銘 | 極美品 |
明治30年 | 120,000円 |
明治31年 | 140,000円 |
明治36年 | 250,000円 |
明治44年 | 200,000円 |
明治45年 | 120,000円 |
大正2年 | 240,000円 |
大正13年 | 240,000円 |
昭和5年 | 7,500,000円 |
年号銘 | 美品 |
明治30年 | 90,000円 |
明治31年 | 90,000円 |
明治36年 | 200,000円 |
明治44年 | 140,000円 |
明治45年 | 90,000円 |
大正2年 | 160,000円 |
大正13年 | 160,000円 |
昭和5年 | 6,000,000円 |
昭和の金貨の価値
貨幣法によって昭和に発行された新円金貨は全ての額面(20円・10円・5円)で価値が非常に高くなっています。
どの額面の金貨も発行枚数は多いのですが、昭和恐慌時の円相場の暴落によって、大量に海外に流出し、多くは溶解され地金となりました。そのため、現存数が非常に少なく、価値が高くなっています。
新5円(五圓)金貨の査定相場・買取価格
下記は私が調べた新5円(五圓)金貨の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場です。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
昭和5年 NGC MS67 | 37375USD(約410万円) | 〜3,900,000円 |
昭和5年 完全未使用 | 3,309,000円 | 〜3,130,000円 |
明治31年 完全未使用 | 315,000円 | 〜280,000円 |
明治30年 完全未使用 | 241,000円 | 〜215,000円 |
大正2年 未使用+ | 252,000円 | 〜218,000円 |
大正2年 NGC AU55 | 115,000円 | 〜92,000円 |
明治31年 極美品+ | 99,500円 | 〜75,000円 |
明治45年 極美品 | 80,000円 | 〜60,000円 |
買取相場の根拠
また、特年(昭和5年)以外でも状態の良いもの(完全未使用や未使用など)ならば、20万円前後での査定が期待できます。
一方、極美品以下の状態の金貨については現存数が多いため、価値は低く、業者による買取価格(査定価格)は10万円以下が相場となっております。
財務省放出金貨のグレード
旧2円金貨の記事でも書きましたが財務省放出金貨に書かれているグレード(状態表記)は個人的にはブレが大きいと感じています。
そのため、このサイト(古銭の指針)では財務省放出金貨に掲載されているグレードではなく専門鑑定機関であるNGCやPCGSによるグレードを基準に実勢価格や買取相場の掲載を行なっています。
新5円(五圓)金貨まとめ
いかがだったでしょうか?明治30年から昭和5年にかけて発行された新5円(五圓)金貨の詳細は上記のようになっております。
昭和5年の特年や状態の良いものを中心に買取価格(査定価格)が高くなっておりますので売却を検討中でしたら下記のような専門業者に査定してもらうと良いでしょう。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。