「富士山が描かれた昭和十六年の一銭硬貨があるんだけど価値はどれくらいかなぁ?」と言った疑問にお答えするため今回は富士アルミ1銭硬貨の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
この古銭ではコレクターの間で人気の高い影打ちと呼ばれるエラーコインが見つかっており、エラーコインならば数万円での査定が期待できます。
富士アルミ1銭硬貨の詳細
画像は昭和16年から昭和18年(1941年〜1943年)にかけて発行された大日本 富士アルミ1銭硬貨です。表面には「富士山」裏面には「額面と年号銘」が描かれており詳細は下記のようになっております。
富士アルミ1銭硬貨の詳細
項目 | 詳細 |
直径 | 16mm |
品位 | アルミ1000 |
量目(重量) | 0.65g |
量目変更 | 昭和18年後期0.55g |
量目変更
アルミニウムは航空機の原料として欠かせなかったため、カラス1銭アルミ貨と比べると量目を約3割削減し作成されました。昭和18年になると戦況悪化によりさらに原料が不足した為、0.1g減り0.55gとなりました(手で持つと昭和18年後期の方が若干薄く感じます)。
富士1銭アルミ貨幣の発行枚数
年号銘 | 発行枚数 |
昭和16年(0.65g) | 1,016,620,734枚 |
昭和17年(0.65g) | 119,709,832枚 |
昭和18年(0.65g) | 1,163,949,434枚 |
昭和18年(0.55g) | 672,160,000枚 |
日本のカタログ価格
年号銘 | 完全未使用 |
昭和16年(0.65g) | 200円 |
昭和17年(0.65g) | 200円 |
昭和18年(0.65g) | 200円 |
昭和18年(0.55g) | 300円 |
年号銘 | 未使用 |
昭和16年(0.65g) | 100円 |
昭和17年(0.65g) | 100円 |
昭和18年(0.65g) | 100円 |
昭和18年(0.55g) | 150円 |
年号銘 | 極美品 |
昭和16年(0.65g) | 60円 |
昭和17年(0.65g) | 60円 |
昭和18年(0.65g) | 60円 |
昭和18年(0.55g) | 100円 |
年号銘 | 美品 |
昭和16年(0.65g) | 50円 |
昭和17年(0.65g) | 50円 |
昭和18年(0.65g) | 50円 |
昭和18年(0.55g) | 70円 |
富士アルミ1銭硬貨の査定相場・買取価格
下記は私が調べた富士アルミ1銭硬貨の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)と買取相場です。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
---|---|---|
昭和18年(0.55g) PCGS MS65 | 12,500円 | 〜8,000円 |
昭和17年(0.65g) 完全未使用 プルーフライク | 3200円 | 〜1,200円 |
昭和16年(0.65g) 準未使用 | 80円 | 〜5円 |
PCGSやNGCによる鑑定済み品については鑑定料や国際送料を加味した査定価格となることが一般的でMS65(完全未使用)以上ならば5,000円を超えるような買取となることもあります。
しかし、通常見つかる富士アルミ1銭硬貨は準未使用以下の状態であることが殆どとなっており、1枚あたりの買取価格は高くても5円程度が相場です。
買取相場の根拠
査定価格の高いエラー富士アルミ1銭硬貨
査定価格(買取価格)の高い富士アルミ1銭硬貨としては画像のような影打ちエラー銭が有名です。
富士アルミ1銭硬貨では影打ち以外にもヘゲエラー(膨れなど)が発見されていますが、コレクターの人気が無いため取引価格は高くありません。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
---|---|---|
影打ちエラー | 56,700円 | 〜43,000円 |
ヘゲエラー | 300円 | 〜50円 |
富士アルミ1銭硬貨まとめ
いかがだったでしょうか?価値のあまり高く無い富士アルミ1銭硬貨ですが、PCGSなどによる鑑定済みコインや一部のエラーコインでは高額査定が期待できます。今回の記事が古銭の売却や換金の参考になりましたら幸いです。