「昭和に発行された鳩5銭錫貨(はと 5せん すずか)の査定相場や買取価格はどれくらいだろう?」と言った疑問にお応えするため、今回は昭和20年と昭和22年に発行された日本政府 鳩5銭錫貨の査定相場・買取価格について記載して行きたいと思います。
この硬貨は素材が錫(すず)で作られており今から70年以上前に作成された古いものですが、発行枚数が180,000,000枚(1億8000万枚)と多いため価値はそれほど高くありません。
鳩5銭錫貨幣(硬貨)の詳細
画像は昭和20年と昭和21年(1945年と1946年)に発行された鳩5銭錫貨幣です。直径17mmで品位は錫930/亜鉛70、量目(重量)は2.00gとなっておりカタログ価格は下記の通りです。
日本のカタログ価格
年号銘 | 完全未使用 |
昭和20年 | 1500円 |
昭和21年 | 700円 |
年号銘 | 未使用 |
昭和20年 | 800円 |
昭和21年 | 400円 |
年号銘 | 極美品 |
昭和20年 | 400円 |
昭和21年 | 150円 |
年号銘 | 美品 |
昭和20年 | 200円 |
昭和21年 | 70円 |
鳩5銭硬貨の査定相場・買取価格
鳩5銭硬貨のカタログ価格は上記のように高くありません。実勢価格(業者などが販売を行い実際に中古品市場で取引された値段)は下記の通りとなっており、完全未使用を除くと通常、買取価格は高くありません。
古銭詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
昭和20年 完全未使用+ | 5,000円 | 〜2,000円 |
昭和21年 未使用 80度傾斜打 | 2,000円 | 〜500円 |
昭和21年 未使用+ | 800円 | 〜200円 |
昭和21年 準未使用 45度傾打 | 600円 | 〜100円 |
昭和20年 未使用 | 400円 | 〜50円 |
昭和20年 極美品 | 50円 | 〜5円 |
販売代行より買取がオススメ
一般的に遺品や蔵などで見つかる鳩5銭硬貨は状態が美品〜極美品程度となっており価値が非常に低いです。販売代行(委託販売)の場合、通常、固定の出品手数料が発生するため、このような価値の低い古銭については買取の方がオススメです。
傾打エラーとは
鳩5銭錫貨幣では80度や45度の傾打エラー(角度ズレエラー)が発見されています。傾打(角度ズレ)エラーとは表面と裏面の図案が通常と異なる角度で打たれているもので、同一の年号銘で同一の状態ならば角度のズレが大きければ大きいほど価値が高くなります。
しかし、鳩5銭の場合、元々の価値が低く、傾打エラーの出現頻度も比較的高いため、査定相場(買取相場)は高くありません。
買取価格の高い鳩5銭錫貨
買取価格(査定価格)の高い鳩5銭錫貨としては画像のような両面無刻印のエラー銭が有名です。2018年に市場に出回った古銭で当時、コレクターなどの間でも少し話題になりました。
実勢価格は5.5万円となっており、このような珍しい古銭の場合、買取よりも委託販売(販売代行)の方が手残りが多くなる可能性が高いです。
鳩5銭錫貨幣まとめ
いかがだったでしょうか?今回紹介した5銭貨幣は戦局の悪化により銅や亜鉛などが軍用に供出されたため、東南アジア各地で豊富に生産される「錫」で作成されました。
完全未使用や珍しいエラーコインを除くと価値が高いものは少ないですが、大量に保有している場合は1万円を超えるような高価買取も期待できます。